ソープ嬢に見る「経済ガク」
ソープは「風俗遊びの王様」、「キング・オブ・風俗」と言われたりします。つまり、それだけプレイ時間が長くゆったりできたり、一線を画すサービスがあったりするのです。一方、対価として料金はそのぶん高くなります。それに比例して、そこで働く女の子が得られる収入も高額になるのは当然です。一般的にソープで働く女の子はたくさん稼いでいるというイメージがあります。女の子は文字通り「体を張って」働いているわけですから、サービスや拘束時間に見合った高収入を稼ぐのは当然です。
ではソープ嬢の実入りは一体どのようになっているのでしょうか。収入だけでなく、出ていくお金 (支出) についても説明します。
サービス料と指名料が女の子の取り分
女の子が働くお店を選ぶ場合、まずバックというものを気にします。これは女の子の取り分で、いわゆるサービス料のことです。ソープランドでは、入浴料が店の収入になり、サービス料が女の子の収入になる仕組みになっています。だからソープに遊びに行くと、入浴料を受付で払って、サービス料は個室で女の子に払うのです。
近年、総額表記をしていて全て受付で払う店も増えてきました (特に総額料金が安い店) が、本来これは業界の自主規制となっています。なぜなら、そんな高い料金表示を掲げて、店内で何が行なわれているのかと警察に突っ込まれたら答えにくいからです。また、総額表記ににしておくことで、おおよそ1:2という入浴料とサービス料の比率 (つまり女の子側から言えば、バック率) もすべて店の都合次第でどうにでもできてしまう店側のメリットもあります。
このサービス料のほか、指名料が女の子の取り分になります。ただし、指名料全てが女の子のものになるかどうかは店によって異なります。同じ指名でも本指名 (=リピート指名) か写真指名 (=お客が店で写真を見て指名) あるいはネット指名 (=ネットによる初回指名) かどうかで指名料は変動します。
差し引かれるお金と内容
ソープ嬢に限らず、夜のお仕事をしている女性の給料から引かれるお金として雑費というものがあります。雑費は店の運営などにかかる費用で、具体的には、ローション代、リネン類のクリーニング代、コンドーム代、マウスウォッシュ代、歯ブラシ代、ドリンク代、光熱費、お風呂の水道代など、おおよそー客あたり千円~五干円以上の幅で差し引かれます。
この雑費は、店のランクが上がるほど高くなります。なせなら、店のランクが上がるにつれて、接客時間が長くなって消耗品が増えます。また、店の制服代がかかったり、調度品やアメニティーのグレードもアップするので意外と経費はかかるのです。店によっては雑費なし、つまり女の子から雑費を引かないところもありますが、その場合バック率が低く、結局は雑費ありの店と変わらないと
いうケースがほとんどです。
女の子自らが払う経費
風俗で働く女性はコンパニオン業という名目の個人事業主なので、税金は自ら払わなければなりません。その際、毎月の雑費を記録して個人事業の経費として確定申告をすれば所得が減るため、納めるべき税金も減額されます。その他、オフィシャルホームページのプロフィール写真の撮影代、メイク代および修整代、また月に1、2度の性病検査代やマット及び接客講習代などが、いずれも数万円程度かかります。ただし、これらが自己負担になるかは店によります。
それでは以上を踏まえたうえで、ソープ嬢は月に一体いくら稼いでいるのかざっと計算してみることにしましょう。例えば、入浴料が2万円で総額6万円、指名料・割引・雑費なしの高級店のケースでは、1人お客がつけばサービス料の4万円が収入となります。一日平均3人につき、週5日出勤した場合、4万円x3人x5日で、週に60万円稼ぎます。ーケ月を4週間として、60万円x4週分、よって一ヶ月の稼ぎは240万円となります。ただし、実際はなかなかこう上手くいくとはかぎりません。ネット割など割引を使うお客は多いですし、雑費などの出費もゼロということはほとんどありません。格安店や大衆店の場合はなおさらです。ただ、指名の取れる女の子のなかには、上記以上に稼いでいる子がいるのも事実です。